角塚古墳|香川県内最大の方墳

角塚古墳(かくづかこふん)は、観音寺市大野原町大野原字平塚にある古墳です。大野原中央公園に隣接し、約42×38mの墳丘規模の大型方墳で香川県内では最大です。墳丘周囲には深い周濠が巡らされ、周濠を含む全体の規模は、約48×45mと推定されています。石室の空間容積は、椀貸塚古墳→平塚古墳→角塚古墳へと縮小傾向にありますが、羨道の長さは逆に長大化傾向を示しています。主体部の埋葬施設は両袖式の横穴式石室で、南南東方向に開口しています。単室構造の石室であり、石材には主に花崗岩が使用されています。玄室の床面積は平方10.1m、空間容積は25㎥、玄室の奥壁と左側壁共に1段積みで構築されています。出土品としては、須恵器片の坏(つき)、甕(かめ)などがあります。平成27年10月7日に大野原古墳群として国指定史跡に指定されました。

住所

〒769-1611 香川県観音寺市大野原町大野原字平塚1533

形状

方墳

規模

41.7m×37.8m

埋葬施設

両袖式横穴式石室

石室全長

12.5m

玄室奥壁

1段積み

築造時期

7世紀前葉

・高松自動車道大野原ICから車で約4分(1.5km)
・観音寺市内から車で約14分(6.3km)

鉄道

JR豊浜駅からタクシーで約4分(2km)

  • 大野原古墳群
  • 用語集

椀貸塚古墳
場所:大野原八幡神社本殿裏
岩倉塚古墳
場所:慈雲寺敷地内
平塚古墳
場所:大野原中央公園西側

直径700mの中に、四国でも最大ないし最大級の横穴式石室を備える古墳が4基も存在するという、全国でもきわめてめずらしい古墳群。

円墳(えんぷん):墳丘の平面形が円形になる古墳
方墳(ほうふん):墳丘の平面形が方形になる古墳
墳丘(ふんきゅう):土や小石などを積み上げて築かれた墳墓の丘
周濠(しゅうごう): 古墳の周囲に掘られた堀
羨道(せんどう):玄室から、外部に通じる通路にあたる部分
石室(せきしつ): 自然石または加工石材を用いて積み上げた墓室
玄室(げんしつ): 遺骸を安置した部屋のこと
須恵器(すえき):古墳時代から平安時代にかけての日本で生産された陶質土器
花崗岩(かこうがん):石英と長石とを主成分とする比較的粒の粗い岩石

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